黄瀬戸と瀬戸黒

焼き物の中に「黄瀬戸」と「瀬戸黒」がありますが、この名前を聞くと「瀬戸焼のひとつかな」と思う人も多いかと思います。
しかし黄瀬戸も瀬戸黒も、瀬戸焼と混合されやすいのですが、実は美濃焼を代表するものなのです。
全国の陶器にはたくさんの種類とそれぞれの歴史がありますが、瀬戸焼は日本で一番有名な焼き物と言われ、茶陶の多くが瀬戸で焼かれていたと考えられていた時代もありました。
美濃焼はその影に隠れて発展していった焼き物と言えます。

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さて美濃焼の代表である黄瀬戸と瀬戸黒ですが、外見は黄色と黒で対照的な色合いになっています。
果たしてこの二つに共通点はあるのだろうか、と疑問に思ってしまいますが、どちらも釉薬が変化して生まれた焼き物です。

黄瀬戸は名前のとおり淡い黄色で器全体が包まれており、伝統的な古瀬戸の流れをくむ焼き物です。
1200℃近い高温で焼くことにより鉄釉の一種が変化して淡い黄色が出ます。
中には、淡い黄色の器に、鉄釉などで茶色や緑色の斑文のアクセントをつけたものもあります。
黄瀬戸は器の焼き具合によって名称がいろいろ変化するのも特徴です。
よく焼けて光沢があるものは「菊皿手」「ぐい呑み手」と呼ばれ、反対に焼きが甘くじっとりとした肌合いのものは「油揚手」「あやめ手」と呼ばれています。

瀬戸黒は、漆黒の釉薬で器全体がすっぽりと包まれており、硬くどっしりとした質感を感じさせます。
これは焼成中の窯から引き出す技法によって生まれたもので、瀬戸黒の独特な漆黒は、器に施された鉄釉が急に冷やされて変化したものです。
このため、別名「引出黒」とも呼ばれています。
数ある全国の陶器の中でも、漆黒の瀬戸黒はその特徴的な外見で、すぐに判別がつくことでしょう。

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